事業者が融資を受けるために必要な審査について詳しく解説します。

事業者が融資を受ける際の審査基準を解説

チェック項目を持っている男性

 

事業者向け融資の審査基準は、公的融資・銀行融資・ビジネスローンなど金融商品の種類によって変わります。

 

事業者が融資を受ける際に把握しておくべき審査基準・審査項目を徹底解説しました。
各項目が影響を与える大きさを商品別に解説しているので、融資の相談先選びにも役立ちますよ!

 

決算

銀行融資とビジネスローンは、直近1~3期分の決算内容を重視されます。

 

基本的に黒字決算でないと審査に通るのは困難で、審査が厳しい銀行は直近の決算だけではなく2期前・3期前の決算もチェックしています。

 

決算でポイントになるのは利益と売上。
スコアリング審査に重点を置くビジネスローンは経費の内訳は考慮しないため利益の大きさが重要です。

 

資金繰り表

主に銀行融資でチェックされる審査項目です。

 

決算上の利益に問題なくても、現在の資金繰りが悪い場合はシビアに審査されるので注意しましょう。
状況によっては、ファクタリングを活用してオフバランス化することで審査が有利になるケースがあります。

 

HP・店舗

お店のウェブサイト

銀行融資では企業のHPや店舗の店構え・立地を考慮します。
特に一見客中心の店頭販売・店頭商談が中心の業種は、実態のあるビジネスと集客力、顧客目線の信頼性を重視されます。

 

創業融資の場合も立地を考慮した集客性が審査対象です。
HP・店舗に問題があっても、ポータルサイトを通じた集客、紹介等の集客ルートが明確になっていれば、ネガティブに評価されることはありません。

 

自己資金

銀行融資と公的融資で重視され、銀行融資は手元に残るキャッシュ。
公的融資は自己資金を出せる割合を重視します。

 

特に日本政策金融公庫の新創業融資制度は自己資金比率を重視されます。
原則、10分の1以上の自己資金が利用条件ですが、自己資金を出せる割合が多いほど審査が有利です。

 

事業計画

銀行融資と公的融資は、融資を受けた後の事業計画を重視した審査をしています。

 

ビジネスローンは将来の計画よりも過去の実績を重視する傾向が強いです。
事業計画書を作る際は、背伸びをしない範囲内で具体的な数字を用いて将来の収益性をしっかりアピールしましょう。

 

>>銀行融資とビジネスローンの違い

 

信用情報(過去の取引実績)

銀行とビジネスローンで重視される項目。
公的融資は、基本的に大きな問題さえなければ信用情報の内容は考慮されません。

 

銀行融資の場合は、信用情報機関の情報だけではなく、自行との取引実績を重視します。
そのため、銀行融資は特定の銀行をメインバンクにして、同じ銀行と繰り返し取引をするスタイルが主流です。

 

ビジネスローンは、信用情報を元に他社の借入と返済実績を重視されます。
審査に通るかどうかは信用情報の内容が重要ですが、金利・限度額の貸付条件は自社との取引実績を考慮されるケースが多いです。

 

取引先

取引先の信頼性によって、将来の売上の安定性・売掛金の未回収リスクを判断されます。
融資ではないですが、ファクタリングで重点を置かれる項目で、業者によっては売掛先の信用力だけで手数料が決まります。

 

銀行融資や公的融資の場合は、大企業・公共事業関連の仕事を受けている場合は評価が高く、売上の大部分を公的保険が占める医療機関・介護施設も評価が高いです。

決算の内容や自己資金、HP・店舗に問題があっても、取引先に強みがあれば銀行融資・公的融資を積極的に検討してください。

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