聞いてみたかった話

南 俊成 (みなみ としなり)

不動産担保融資、手形割引き、売掛債権担保、動産担保、株式担保、等など。

世の中の金融の保全策は枚挙に暇がありません。

我々も常にいろんな金融業者とお会いする機会があります。

そんな中、先日こんな業者さんに会いました。

 

「美術品担保融資」

 

聞いた事はあったのですが、実際お会いするのは初めてでした。

金融といえど、なんとなく世界が違う感じがします。

 

なんといっても担保価値判断ってどうするんだろう。という疑問があります。

確かに名画と言われるものは非常に高価なイメージがありますが、

結局のところ、欲しいと思った人の値付けで決まるのでは?

「相場」という概念はあまりないような気がします。

事実、その習性を利用して、美術品を通じたマネーロンダリングが行われている。

という話も耳にはします。

 

ただ、お話をよく聞くと、

「どの作家のどの時代の作品か、という基準で価値判断をする評価協会があり、

その判断を参考にして値付けし、そこに掛け目を入れて融資する」

との事。へーそんなのあるんですね。それが「相場」になるみたいです。

で、もしデフォルトが発生した場合は?

「もちろん売って保全を図るか、もしくはオークションに出します。

ただ、基本的には美術品を持ち込まれる方は富裕層が多いので、デフォルト自体が極めて稀。」なるほど。

ちなみに、そんな富裕層の方がどういう目的で融資を受けるのか?

「一時的な資金需要が発生し、作品をオークションにかけるが、

現金化するまで3ヶ月程度かかるため、それまでのつなぎ需要」

これは、我々で言う所の

「銀行資金がつくまでのつなぎ資金」と似たところがありますね^^

 

なんといっても

  • 担保物に直接質権を設定できる

のは不動産担保と大きく違うところかもしれません。

質権を設定するとはすなわち、担保物を手元に置いておけることを意味します。

不動産では、いくら抵当権を設定しても、

それを自由に動かすわけにはいきませんし、ましてや手元に置くこともできません。

競売も手間暇がかかります。

その点、手元に置いておいて、有事の際は所有権同然に担保物を処分できる。

という質権設定はかなり機能的ですね。

 

ただ、一番手を焼くところが

「作品の真贋判断」

だそうです。なるほど。

ここは、場合によっては、テレビなどにも出ている鑑定家にお願いして保全を図ることもあるのだとか。

 

それにしても、金融って、つまるところ、どう保全を図るか。

ということに尽きると思うのですが、価値判断さえ誤らなければ、

これは案外利にかなった融資方法かもしれないな、と思いました。

 

そこに他の金融機関も目をつけているようで、一部の信金などは、

こういった業者とタッグを組んで美術品担保ローンを商品化させています。

信金にはできない美術品の目利きを業者に委託し、自分たちは資金を提供する。

金融の本分ですね。

さらにこうして掴んだ顧客をコンサルして、

  • さらなる美術品の購入の仲介
  • 美術品にかける動産総合保険の勧誘

など、副次的なビジネスチャンスも掴み利益を挙げているのだとか。

素晴らしいですね。

 

こうした、多様な人脈が増えていくことは、

金融という仕事の大きな魅力だと思います。

 

今後ともどうぞよろしくお願いします。

南 俊成 (みなみ としなり)

南 俊成 (みなみ としなり)

大阪府出身。
maneo/UBIfinanceの行う斬新で柔軟な企業再生、金融ビジネスに強く惹かれて入社した、やや体育会系の熱血気遣い営業パーソンです。
「営業はやる気と知識とフットワーク」をモットーに、maneo社からの資金を活かすべく日々、投融資案件の発掘に奔走中。
融資対象は事業資金、不動産活用に伴う地上げや転売資金、その他なんでもござれです。
自身もmaneoの投資家であり、案件の精査には投資家の目線をもった慎重さを心がけております。
趣味は海外旅行とムエタイ。
宅地建物取引士。TOEIC815点。